"If you want people to understand better, than get that stuff off the screen... Clean it up and get it off because simply making it more difficult for people to understand what you are saying."(もしも人々により理解してもらいたいならば、スクリーンをきれいに、いらないものはとっぱらおう。なぜなら、あなたの話を理解してもらうことをより難しくしているだけだからだ。)
-Tom Grimes, TEXAS State University Journalism professor.
OracleOpenWorld Tokyo09ではあまり多くの講演を見ることは出来ませんでしたが,US本社CEOのcharles phillipsのプレゼンテーションを幸運にも見ることが出来ました。この日のプレゼンは彼のメッセージと、スクリーンに映し出されるスライドと、そのスライドを映し出すカメラマンの判断にとても興味深い関係がありました。(このビデオではわからないのですが。。。)
Complete, Open, Integratedという戦略を紹介する際、はじめは以下の写真のようなスライドが画面に映しだされていました。(日本オラクル佐藤直生さんのpicasa web albumsより)
しかし突然カメラマンは以下のようにスライドの一部分だけを映し始めました。
このカメラマンが何を思って画面をスライドの一部に切り替えたのかその真意はわかりません。しかし実際、スライド右部分に積み上げられたブロックも、スライド上下の白抜きのテンプレート部分も、タイトルも、左上の赤い箱も、そして下についている赤い線も会社ロゴも、このComplete, Open, Integrated というメッセージを伝えるのに何の効果も果たしていません。このカメラマンの判断は、僕は正しかったのではないかと思っています。
"Who Says Your Logo Should Be on Every Slide?" -Garr Reynolds
1. 「Charlesさんってどこの会社の人?」
この質問が、OracleOpenWorldに来るお客さんが持つ大きな疑問なのだろうか?Slide;ologyでNancy Duarteは「プレゼンを聞きにくる人のほとんどは、あなたがどこで働いているのかを知っている」といっています。100%ではないかもしれませんが、僕もそうだろうと思っています。
2. 「logoがあるのには意味がある。」「…?」
「ブランディングを考えれば意味が分かってくる。」ある人と次のプレゼンの構想を話し合っているときの言葉です。でも、本当にそうなのだろうか?Louis VuittonがLouis Vuittonたる所以はあのLVのlogoにあるのだろうか?CHANELがCHANELたる所以はあのCCのlogoにあるのだろうか?AppleがAppleたる所以はあのリンゴマークにあるのだろうか?
"Brand is not a logo.... A brand is a person's gut feeling about a product, service, or company."(ブランドはlogoじゃない。ブランドは人が商品やサービスやその企業にたいしてなんとなく感じる思いである。)
- The Brand Gap, Marty Neumeier
ブランディングはlogoを出来るだけ認知してもらうことよりも、もっと人の感情と深く関わっているものではないでしょうか?logoは売り上げの助けになることも、プレゼンのポイントを引き立てる効果も何もありません。その一方で、スライドという狭小住宅の邪魔な柱や、飛び出した梁となる危険性を多いにはらんでいます。会社のテンプレートは、その会社が行なうプレゼンに一貫性を持たせる為にはとても効果的です。しかし、そのデザイン次第では、僕たちの助けとなるはずのテンプレートが、コミュニケーションを妨げる要因になる可能性をもっているのです。土地の大きさは限られています。その土地を有効に使う為に、僕たちはもう一度デザインを考える必要があるのではないでしょうか?
3,自己紹介は最初と最後
すべてのスライドからlogoを取り払う必要はないと思います。logoは最初と最後のスライド(Bumper Slide)で十分にその役目を果たすと思っています。
IBM has created a great video presentation!!
僕のOpenWorldでのお気に入りは、IBMブースで流されていたビデオプレゼンです。かわいらしいシンプルなデザインですがそのGreenITに対するIBMの考え方が分かりやすく表現されていると思いました。
More Photos of OpenWorld here(佐藤直生さんpicasa wev Albums)