ブログを書いていて一番面白いことは、ブログを読んでくれた方と実際にいろんな交流を持てることだと思っています。僕のブログは人気ブログでもなんでもありませんが、光栄なこととに、今Amazonのプレゼン関連書籍で、第1位に輝く本の作者であり京都大学で講師をなさっている、宮野公樹さんからメールをいただきました。
宮野さんは今年、プレゼンに関する著作を初めて出版されました。宮野さんが長年のプレゼン経験で培ったものを3年の月日を費やしてまとめた本、それが「学生・研究者のためのPowerPointスライドデザイン 伝わるプレゼン1つの原則と3つの技術」です。この本は、これまで多くのプレゼン関連図書に見られるような、PowerPointの使い方や論理構造にだけフォーカスした方法論ではなく、「聞き手の視点にたってデザインをプレゼンに取り込んでいく」ということを目的にしています。宮野さんはプレゼンをデザインすることで聞き手に伝えたいことを「できるだけ楽に理解してもらう」ことを目指しています。宮野さんが考えるデザインは、かっこつけたり、きれいに着飾ることではなくて、聞き手のために行なう話し手の工夫なのです。
原則;全てに意図があり、それを操ることによって伝える -宮野公樹
僕がこの本の中で好きなパートは、第4部のQ&Aです。そのなかでも特に印象に残っているのは「伝達の極意:内容に自信のある時ほどスライドに凝る」という言葉です。デザインする為には、その内容の裏も表も中も外も十分に理解する必要があります。Guy Kawasakiは「30pts以下のフォントサイズを使わなければいけないのは、ただ、話し手がその内容を十分に理解していないからだ」と言いました。発表内容を十分に理解した時、僕たちは無意識にもそれを分かりやすく伝える為にはどうすればいいかを考えるのです。
聞き手のためのデザインを取り入れたプレゼンは、これまで僕たちが学校や会社で良しとされてきたプレゼンよりもはるかに多くの時間や努力が必要です。しかし、もし僕たちが本当に聞き手に時間を割いて聞いてもらう価値のあるものであると考えるならば、話し手である僕たちもそれに見合う努力をする必要があるのではないでしょうか?
宮野さんと僕のプレゼンに対する考え方・アプローチは必ずしも同じではありません。しかし、これまでの「正しいプレゼン」から、何かをかえなければならない、何かを変えたいという思いは同じだと思っています。これからも、宮野さんや宮野さんのような熱い方とどんどん交流ができることをとても楽しみにしています!宮野さん!本をご紹介いただき、ありがとうございます!!
宮野公樹さんblog: http://ikiiki-lab.org/members/miyano/blog/